図書室の海

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恩田 陸 (著)

この本は恩田陸さんには珍しい短編集です。これがうまいことに長編の予告編だったり、番外編だったりしている。あの夜のピクニックの予告編「ピクニックの準備」も収録されています。こんなのあり?と思ったのですが、よくやられることみたいですね。予告編と長編、どちらを先に読んでも両方が楽しめます。と解説に書いてあります。そうでなくても、ちょっと敷居の高い長編を読まずとも手軽に恩田陸ワールドを感じることができる一冊といえるのではないでしょうか。どの作品もなぞを含んだまま終わります。内容はホラーだったり、ミステリーだったり、SFだったり。
私が特に気に入ったのは『オデュッセイア』(これは長編とはつながっていません)。意思を持って動ける島ココロコの歴史。
本書の最後に収録されている『ノスタルジア』の最後のページに書かれている一説を↓に。
懐かしさ、それだけが僕たちの短い人生の証拠だ。数々の記憶が僕たち一人一人を作っている。記憶の中の懐かしい人々、懐かしい風景、僕たちの愛した人たち、僕たちを愛した人たち、それらが僕たちのすべてなのだ。

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by ikumuw | 2005-07-31 16:54 | books | Comments(0)


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