博士の愛した数式

a0002458_164076.jpg博士の愛した数式
小川 洋子

交通事故の障害のため、それ以降80分の記憶しか保持できない老数学者とそこに雇われた家政婦とその息子の話。老数学者は失われてしまう記憶を補うために背広のあちこちにメモを貼り付けている。そこには数学のことだけでなく、家政婦やその息子のこと、そして、自分の記憶が80分しかもたないことさえも書かれている。彼は毎朝目を覚ますたびにその事実を知り悲しみに暮れる。決まりきった数学者の生活に、家政婦とその息子は新しい風を吹き込んで行き、決して憶えられることは無いものの、交通事故後、最初の友達になる。。。

結局、障害は回復しないのですが、それを含め、最後は泣けました。ところどころ、散りばめられた数学の話もその意味が計算されていて非常に効果的です。完成度高し。小川洋子さんというのはさぞ数学の出来る人なんだろうと思ったら、解説を読むとそうでもないみたいです。繊細な文章で文そのものにも感激しました。タイガースのことやディスレクシアのこともよく勉強してるなという感じです。

傑作なので是非読んで欲しいです。映画化もされています。以前見た『Proof』という映画にストーリーが似てる気がしますが、こっちの方が日本人の心を捉えるでしょう。
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by ikumuw | 2006-07-14 16:04 | books | Comments(2)
Commented by yagizou at 2006-07-18 12:47 x
先日、この本の作者のインタビュー記事をどっかで見ました。
タイガースのことは勉強しているというよりも、熱烈なファンのようでしたよ。(所謂、「虎キチ」って感じでした)
Commented by ikumu at 2006-07-18 21:42 x
おまけに江夏ファンじゃなかったですか? 他の作品も呼んでみたいと思うくらい良い本でしたよ。


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