カテゴリ:books( 226 )

その科学が成功を決める

その科学が成功を決める (文春文庫)

リチャード ワイズマン/文藝春秋

undefined

Dr. Richard Wiseman(著)
木本博江(訳)

「自己啓発って本当に効果があるのか?科学的にすぐに効果の出る方法は?」という友人の質問に心理学者がまじめに答えるという内容。超常現象を科学的に説明しようという本の著者であり,都市伝説的なものを自身の研究活動で実証したという内容が多く,興味深いです。この種の研究は多くの被験者のデータを取って統計処理というアプローチになるので,本質が見出されるかどうかは怪しいところですが,自身で検証していると説得力が違います。人差し指と薬指の長さの比で男性的か女性的かがわかるという話は初耳で面白かった。具体的な方法論も示されていて役に立ちます。だいたい全うなことを言っていると思います。少し考え方・見方を変えるだけで,人生が大きく変わってくることでしょう。

著者からの10のアドバイス(と私の解釈)
・感謝の気持ちを育てる(人は他人に奉仕したときにもっとも幸福感を感じるらしい)
・財布に赤ちゃんの写真を入れる(赤ちゃんの写真が入っていると財布を落としたときに戻ってくる確率が飛躍的に上がるらしい)
・キッチンに鏡を置く(鏡を見ることによって食欲に対する自制心を働かせる)
・職場に鉢植えを置く(緑は創造性を高める作用があるらしい)
・二の腕に軽くふれる(軽いスキンシップは好感度を高める)
・パートナーとの関係について本音を書き出す(互いのことを考える機会を作ることが大事)
・うそを見抜くときは目を閉じ、相手の言葉に耳を傾ける(うその影響は動作よりも言葉に現れやすい)
・子供をほめるときは、才能ではなく努力をほめる(結果よりも過程をほめることで進歩することへのモチベーションを育てる)
・成功した自分ではなく、前進する自分をイメージする(あるひとつの成功を目標にしてしまうとその先が続かない)
・自分が遺せるものについて考える(自分がどういう人間だったと後世に憶えられたいか)

[PR]
by ikumuw | 2017-04-17 08:49 | books | Comments(0)

ぼくとビル・ゲイツとマイクロソフト

ぼくとビル・ゲイツとマイクロソフト アイデア・マンの軌跡と夢

ポール・アレン / 講談社



マイクロソフトの創業者の一人ポールアレンの自伝です。原著タイトルは"Idea Man: A Memoir by the Co-Founder of Microsoft"。

高校生の頃,幸運にも計算機にアクセスできる環境にあり,そこで様々な基礎を学び,パソコンの普及前夜の世界状況の中,パソコン普及の鍵を握るソフトウェア開発にプログラマとして挑むマイクロソフト創業時がエキサイティングに描かれていたかと思うと,NBAやNFLのスポーツチーム,ジミ・ヘンドリクス博物館設立,スペースシップや脳神経DNAデータベースの開発など投資家としての活動を紹介しています。マイクロソフト勤務時に重い病気を患い,それが転機となって後半の人生となったようです。
欧米人と比べて東洋人はよく働くみたいな都市伝説がありますが,成功する人はハードワーカーであることを再認識しました。人物的にはとても共感ができてビル・ゲイツよりも良い人そうです。マイクロソフトに残っていたらもっとマイクロソフトは発展していたかも。
[PR]
by ikumuw | 2015-12-23 21:46 | books | Comments(2)

プロフェッショナルの条件

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))

P・F. ドラッカー / ダイヤモンド社



副題はじめて読むドラッカーということで読んでみました。著書の中から大事なところを抽出してあるだけあって,ものすごく内容が濃いですね。研究者として中堅くらいになって最近考えていることがかかれている感じでした。

おぼえがき
・成果をあげるには
1)ビジョンを持つ。努力を続けることこそ老いることなく成熟するコツである。
2)仕事において真摯さを重視する。誇りを持ち,完全を求める
3)日常生活の中に継続学習を組み込む
4)自らの仕事ぶりの評価を仕事そのものの中に組み込む
5)行動や意思決定がもたらすべきものについての期待をあらかじめ記録し,後日,実際の結果と比較する。
6)仕事や地位や任務が変わったときには新しい仕事が要求するものについて徹底的に考える。

・自らの強みを知る
1)強み,すなわち,成果を生み出すものに集中する。
2)強みをさらに伸ばす
3)無知の元凶ともいうべき知的な傲慢を正す。
4)自らの悪癖を改める。
5)人への対し方が悪く,みすみす成果をあげられなくすることを避ける
6)行っても成果のあがらないことは行わない。
7)努力しても並にしかなれない分野に無駄な時間を使わない。

・組織において成果をあげるためには働く者の価値観が組織の価値観になじまなければならない。

・あらゆるプロセスにおいて,最も欠乏した資源"時間”が,成果の限界を規定する。

・仕事の多くはたとえごくわずかの成果をあげるためであっても,まとまった時間を必要とする。こま切れでは,全く意味がない。

・高い生活水準は創造と変革の経済を前提としている。創造と変革には膨大な時間を要する。短時間のうちに考えたり,行ったりできるのは既に知っていることを考えるか,すでに行っていることを行うときだけである。

・奇跡は再現できない。天才になる方法は教えられない。

・イノベーションに成功する者は保守的である。彼らはリスク志向ではなく,機会志向である。

・何によって憶えられたいか
[PR]
by ikumuw | 2015-03-11 21:39 | books | Comments(0)

仕事は楽しいかね?

仕事は楽しいかね?

デイル ドーテン / きこ書房


"The Max Strategy"の翻訳。日本語タイトルとは中身を表現したものとなっています。

季節はずれの大雪のためO'Hare空港で足止めされた主人公は子供たちと遊ぶ老人から一晩の仕事と人生に関する講義を受ける。。。

ポイント
1) 人生とはくだらないことが一つまた一つと続いていくのではない。一つのくだらないことが何度も繰り返されていく
2) 試してみることに失敗はない
3) 明日は今日と違う自分になる
4) 遊び感覚でいろいろやって成り行きを見守る

ドラマ調でとても読みやすいです。そして,O'Hare空港というのが興味を引きました。これは仕事が楽しくない人への処方箋ですね。私は仕事を楽しんでいるので良いですが,毎日が仕事が退屈という人には効くかもしれません。3を意識するのはとても良いですね。4は蛇足か。
[PR]
by ikumuw | 2015-02-27 16:58 | books | Comments(0)

「大発見」の思考法

「大発見」の思考法 (文春新書)

山中 伸弥 / 文藝春秋



ノーベル賞受賞者 山中先生と益川先生の対談を収録した本です。タイトルの大発見の思考法が書かれているかどうかは怪しいところですが,双方の科学に対する考え方がよくわかる一冊です。私も科学者なので感覚的には近い感じがしました。まあ私の分野でノーベル賞をもらえることはないと思いますが。。。ともかく私も新しい発見をしたときの興奮を味わいたい。

特に米国でポスドクをしていた山中先生の国際学術コミュニティとの付き合い方は参考になりました。なかなか同じようにできないことは目に見えていますが努力します。

<備忘録>
・研究に関する情報量・スピードがあまりに増加し,一人で全てをカバーすることは不可能になっている → 分業化・組織作りが大事
・坂田昌一先生(名古屋大学の益川先生,小林先生の師)のことば
「最良の組織と最良の哲学があれば凡人でもいい仕事ができる」
「研究は一人の天才によって行われるものではなく,組織的に行われるものだ」
・益川先生の座右の銘:眼高手低 "目は肥えているが技能や能力は低いこと" → "目標は高く持ち,行動は着実に"と解釈
[PR]
by ikumuw | 2014-11-20 05:01 | books | Comments(0)

超訳孫子の兵法

超訳孫子の兵法

許 成準 / 彩図社



ゲームクリエーターによる孫子の兵法の訳本。原文の翻訳に解説を追加したもの。翻訳はわかりやすく,原著の内容をよく理解できた。古来より生き残っている兵法書だけあって,普遍的な内容が書かれている。解説は現代ビジネスでの例示が中心なのだが,その例が的確かどうかは怪しく蛇足の部分が多いと思う。この辺は解説に徹して短くした方が良かったと思う。
[PR]
by ikumuw | 2014-11-15 20:06 | books | Comments(0)

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」

安宅和人 / 英治出版



なかなか内容のある本でした。本質的に答えを出すべき問題を見極めることからはじめ,アウトプットを効率的に出す方法を解説しています。著者が科学者(兼業?)という点も考え方が近いのかもしれません。

覚書
・「考える」と「悩む」はちがう
・労働者は時間ベースで仕事をするが,プロフェッショナルはアウトプットベースで仕事をする
・ビジュアル思考型の人は言葉に落とすことを心がける
・よいイシューの3条件:「本質的な選択肢である」「深い仮説がある」「答えを出せる」
・優れたチャートの3条件:「1チャート1メッセージを徹底する」「タテとヨコの比較軸を磨く」「メッセージと分析表現を揃える」
・自分の技となっている手法の豊かさが大事
[PR]
by ikumuw | 2014-10-29 00:33 | books | Comments(0)

スタンフォードの自分を変える教室

スタンフォードの自分を変える教室

ケリー・マクゴニガル / 大和書房



Starnford UniversityのProf. Kelly McGonigalの講義内容をまとめた"The Willpower Instinct: How Self-Control Works, Why It Matters, and What You Can Do To Get More of It"の日本語訳本です。この講義は自己コントロールに関するもので,キーワードは意志力です。意志力というのは本書によると「やる力」「やらない力」「望む力」の三種類あるとのこと。意志力は疲労もするがトレーニングも可能で,道徳的な善し悪しよりも,目標や価値観をしっかり見つめることが大事とのこと。また,他者の影響を受けやすく感染しやすいので注意。思考,感情,欲求を押さえつけようとすると逆効果である。といったことを解説しています。まあ特別なことが書かれているわけではなく,本書を手にする人にはそれくらいわかっているという人が多いかもしれません。読むべき人は読まないというのがこういった本の常です。でも,これを大学の講義としてやっているとしたらすごいことです。

日本でも教養課程であったら良いかも。本書の内容が科学的というのだが,どうだろう。私のイメージでは科学といえるのか怪しげ。社会科学とはそういうものか。。。

以下,メモ帳
・できない理由を特定する
・選択した瞬間を振り返る
・ストレスで自制心が落ちる
・なぜを考えれば姿勢が変わる
・明日も同じ行動をすると考える
・心を動かすものの正体を暴く
・やる力とドーパミンを結びつける
・根拠のある方法を実行する
・失敗した自分を許す
・逃げ道をなくす
・将来の自分の姿を想像する
・感染源を発見する
・努力することを普通にする
・意志力の免疫システムを強化する
・お手本にしたい人のことを思い浮かべる
[PR]
by ikumuw | 2014-09-19 22:34 | books | Comments(0)

最強の武器「統計学」

最強の武器「統計学」 (週刊ダイヤモンド 特集BOOKS(Vol.11))

清水 量介 / ダイヤモンド社



統計学が何に使えるか,現代においてなぜ重要なのかが事例を紹介することで解説されています。雑振の特集に加筆したものということで内容は深くは無く,浅く広い感じで,本書で統計学自体が学べるわけではありません。私にとっては特に新しい情報は無かった。
データが氾濫しているデジタル・インターネット時代において,そのビックデータから有用な情報を抽出し,日常生活や学術的分析に役立てることは今後ますます重要で,ビジネスとしてのチャンスも無数に存在すると思います。ここで統計学の役割が大きいのは間違いありません。普段統計学から遠い人ほど,本書でツールとしての統計学に触れてみる価値があると思います。
[PR]
by ikumuw | 2013-11-17 00:52 | books | Comments(0)

はじまりの日

はじまりの日

ボブ・ディラン / 岩崎書店


図書館で息子が選んできた絵本の中に含まれていた一冊です。ボブ・ディラン原作ということで見てみたら感動的な作品でした。

ボブ・ディランのForever youngという名曲を基に作成された絵本で,英語版はボブ・ディランの歌詞に忠実なようですが,日本語版は詩人でもある翻訳者の言葉でつづられています。これがすばらしく感動的。絵もかわいらしくかなり気に入りました。ここにも作家なりのマニアックな工夫がされています。まさに作品として昇華されおり,作者たちのこの曲に対する愛情が感じられます。子供だけでなく大人向けの絵本としてもプレゼントに良いと思います。

ネットで検索したらボブ・ディランの歌にあわせて動画も作成されていました。
[PR]
by ikumuw | 2013-08-24 18:06 | books | Comments(2)