カテゴリ:books( 228 )

最強の武器「統計学」

最強の武器「統計学」 (週刊ダイヤモンド 特集BOOKS(Vol.11))

清水 量介 / ダイヤモンド社



統計学が何に使えるか,現代においてなぜ重要なのかが事例を紹介することで解説されています。雑振の特集に加筆したものということで内容は深くは無く,浅く広い感じで,本書で統計学自体が学べるわけではありません。私にとっては特に新しい情報は無かった。
データが氾濫しているデジタル・インターネット時代において,そのビックデータから有用な情報を抽出し,日常生活や学術的分析に役立てることは今後ますます重要で,ビジネスとしてのチャンスも無数に存在すると思います。ここで統計学の役割が大きいのは間違いありません。普段統計学から遠い人ほど,本書でツールとしての統計学に触れてみる価値があると思います。
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by ikumuw | 2013-11-17 00:52 | books | Comments(0)

はじまりの日

はじまりの日

ボブ・ディラン / 岩崎書店


図書館で息子が選んできた絵本の中に含まれていた一冊です。ボブ・ディラン原作ということで見てみたら感動的な作品でした。

ボブ・ディランのForever youngという名曲を基に作成された絵本で,英語版はボブ・ディランの歌詞に忠実なようですが,日本語版は詩人でもある翻訳者の言葉でつづられています。これがすばらしく感動的。絵もかわいらしくかなり気に入りました。ここにも作家なりのマニアックな工夫がされています。まさに作品として昇華されおり,作者たちのこの曲に対する愛情が感じられます。子供だけでなく大人向けの絵本としてもプレゼントに良いと思います。

ネットで検索したらボブ・ディランの歌にあわせて動画も作成されていました。
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by ikumuw | 2013-08-24 18:06 | books | Comments(2)

塩の街

塩の街 (角川文庫)

有川 浩 / 角川書店(角川グループパブリッシング)


大きな塩の結晶が宇宙から飛来。その後,人間が塩になって消えてしまう奇病が都市部を中心に世界中で発生。世界が終わりに近づく中,東京で元自衛官と女子高校生が出会い,,,

人が塩化する奇病に対して,立ち向かうSF小説です。愛が主題で,"世界を救うためでなく,大事な人を守るためになら人は命をかけることができる"というもの。科学者の立場から考えると塩化なんて,奇病は思いつかないところですが,ファンタジーとしてはそういうものも,アリでしょう。本編と後日談の付録で構成されていて,本編はテンポのよいストーリー展開で一気に読めました。後日談はもう少し短くて良いと思いました。今や人気作家となった著者のデビュー作ということで,確かになんとなく初々しさが漂っています。
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by ikumuw | 2013-06-14 22:07 | books | Comments(0)

プリンセス・トヨトミ

プリンセス・トヨトミ

万城目 学 / 文藝春秋



豊臣家の末裔が生き延びていて,大阪の民衆が大阪城の地下に拠点を置く大阪国を秘密裏に運営し,その末裔を守り続けている。あるとき,会計検査院の調査が大阪国の関連会社に入り。。。というストーリー。

会計検査院と末裔を中心とした大阪国の二つの話が進んで行き,徐々に絡み合っていく構成です。前半は特にスピード感があまりなく,間延びする感じ。大阪の地名がよく出てくるので,大阪の人は楽しめるんじゃないかな。大阪出身の著者のノスタルジーが感じられます。

映画化もされたようですが,主要人物の性別が違うので,内容もだいぶ変更になっているかも。
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by ikumuw | 2013-05-31 23:10 | books | Comments(0)

新しい市場のつくりかた

新しい市場のつくりかた

三宅 秀道 / 東洋経済新報社


製品の性能を高度化するために技術を磨くだけでは売り上げ向上に繋がらない,新しい文化を発明し,新しい市場を開拓することが必要という内容でした。市場・商品が成熟してくると,性能がニーズに対して過剰になったり,コスト競争くらいしか技術開発の方向性が無くなったりしてきます。そんなとき,新しい市場を開拓し,新しい価値を作り出すことが,肝要となります。読みやすい文章で事例も多く紹介されていて,多くの気づきがありました。

私は工学分野の研究者なので,科学技術研究を推進する立場にありますが,産業展開に関しては,技術の新しい使い方を提案することもひとつの方法であると思いました。これはひとつの大きなパラダイムシフトです。各業界は固有の思考方法があるので,異分野から参入している私だから思いつくこともあるのではないかと思います。今後の仕事の方向性を考えさせられました。科学技術立国を目指す日本として,不可欠な視点かもしれません。
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by ikumuw | 2013-02-23 22:32 | books | Comments(0)

清須会議

清須会議

三谷 幸喜 / 幻冬舎


三谷幸喜による歴史ドラマ台本。

信長の後継者を決めるための清洲会議。本能寺の変により信長が死に,秀吉が天下人へ近づく出来事が,現代語訳でつづられています。主要人物各自の視点からまるでドラマの台本のような形で書かれていて,なかなかユニークな構成の本です。映画化されるようですね。原著にかなり忠実な映画ができあがることでしょう。
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by ikumuw | 2013-02-19 00:01 | books | Comments(0)

東州しゃらくさし

東州しゃらくさし (幻冬舎時代小説文庫)

松井 今朝子 / 幻冬舎



東洲斎写楽が世に出る経緯を追った歴史小説です。後の東洲斎こと彦三,彦三が大阪から江戸へ出るきっかけを作った並木五兵衛,彦三の画才を見出した蔦谷を中心に,話が進んでいきます。江戸時代の狂言を中心として,彦三も五兵衛も悩みながら前へ進んでいく姿が描かれています。蔦谷によって歴史に名を残す人材たちが見出されていったことも興味深く読みました。締めくくりも謎と余韻を残す形で良かったです。
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by ikumuw | 2013-01-25 23:25 | books | Comments(0)

鹿男あをによし

鹿男あをによし

万城目 学 / 幻冬舎


奈良を舞台にしたファンタジー小説です。ドラマ化もされました。「あをによし」は奈良の枕詞。

大学院で研究していた主人公は突如奈良の女子高で理科の非常勤講師を受け持つことに。下宿近所の公園を散歩していると鹿が話しかけてきた。日本の地下に住み地震を起こす大なまずを沈めるために,働くように言われる。鹿の言うと押しに従ったつもりが,神宝を手に入れることができず。。。

おもしろいですね。歴史についてもよく勉強されて書かれています。前半は剣道大会が中心で話がおかしな方向に進んでいるなという印象ですが,それは布石で後半一気に進展します。鹿,狐,鼠の関係も一般的なイメージを基にうまく設定されているなと思いました。

ドラマも少し見てみましたが,設定が違って別物ですね。本の方が良いです。
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by ikumuw | 2012-12-29 21:29 | books | Comments(0)

非線形有限要素法-弾塑性解析の理論と実践

前職のときから取り組んできた翻訳書がようやく出版されます。この本には他の訳者とは比較にならないほどの多くの労力を注ぎ込んだのですが,本書の中で表現されておらず不満です。それはさておき,本書の特徴を述べると,理論とそれの計算プログラムの実装について,他の本にはあまり書かれていない細かな部分まで,記述されていることです。de Souza Neto先生らしい本と言えるでしょう。計算プログラムが付属しているので,文章とプログラムを比較すると勉強になるかもしれません。特に,有限要素の定式化について説明されている部分はSwanseaらしくて良いです。

これは研究者としての意見ですが,後半のマイナーな部分はあまり真に受けない方が良いかもしれません。概念はともかく細部としてはちょっと違う書き方・やり方があるんじゃないかなという部分もありました。

このレベルと本書の価格なら,研究者対象になるので,原著を読めば良いのでは?というところは翻訳開始前にあったのですが,原著は難しいので翻訳があると助かるという話を耳にしています。皆さんのお役に立てば幸いです。

非線形有限要素法-弾塑性解析の理論と実践

森北出版


Computational Methods for Plasticity: Theory and Applications

E. A. de Souza Neto / Wiley


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by ikumuw | 2012-06-02 14:41 | books | Comments(0)

脱原発。天然ガス発電へ

原発の代替エネルギーは天然ガスの火力発電という趣旨の本。原発の発電効率を補うためには風力発電や太陽光発電では役不足ということは世の中の人は薄々気づいているわけですが,火力発電はCO2排出があり,また,資源は有限ということで代替材料と考えられないと思っていました。しかし,本書によると,天然ガスは意外と豊富にあるそうです。それなら火力発電は非常に有用な選択肢かもしれません。世界もその方向に動き出しているようです。ただ,肝心の天然ガスの供給体制は課題が多そう。

取り急ぎ,核融合などの次世代技術ができるまでは,天然ガスと省エネで何とか文明を維持できるのかな。勉強になりました。

大転換する日本のエネルギー源 脱原発。天然ガス発電へ (アスキー新書)

石井彰 / アスキー・メディアワークス


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by ikumuw | 2012-05-31 22:38 | books | Comments(0)