ゆっくりさよならをとなえる
川上 弘美 (著) この本は川上弘美さん(代表作は『センセイの鞄』かな)のエッセイ集です。新聞や雑誌に掲載されたものがほとんどでそういう短めサイズです。300字ないくらい。それが5つに分類されて収録されている。5つ目はタイトルの「ゆっくりとさよならをとなえる」のみ。 私のお気に入りは3つ目で著者が読んできた本や漫画を取り上げて書かれたエッセイ。紹介されている本が読みたくなる。そんな文章です。 全体として内容は社会を鋭い視点から社会を切ったり、哲学的なことが書かれていたり、ということは全くなく力の抜けた感じで日々を綴っているだけです。つまり、日記。「私はこんな馬鹿なことをやってきたのよ」という感じ。読む方も力を抜いて読めます。著者曰く、 "統一感がまるでないが通底するものは「本のこと」と「まごまごした感じ」" なんだどうです。「まごまごした感じ」を感じてみてください。 「ゆっくりさよならをとなえる」最後の一文より: 今まで言ったさよならの中でいちばんしみじみしたさよならはどのさよならだったかを決める(決まったら心の中でゆっくりさよならをとなえる)。
by ikumuw
| 2005-07-21 12:55
| books
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