![]() Julia Jarman (原著), ふなと よし子 (翻訳) この本は聖オウラフ学校に転校してきた主人公が9番教室に出る幽霊に遭遇し、勇敢にもその幽霊が現れる理由をつきとめるミステリーです。主人公がDyslexiaという知覚に障害があって読み書きが困難となる学習障害(Learning Disabilities; LD)児であることも物語のキーポイント。幽霊は主人公と同じくDyslexiaだったので主人公に何かを伝えようと表れます。主人公の推理をも覆す最後のストーリー展開は読者をひきつけます。文字も大きいので小学校高学年でも読めるのではないでしょうか。 また,この本では主人公の眼を通して本人以外はわかり得ないDyslexiaによる知覚障害の描写に試みています。そして,Dyslexiaを知らない先生の取る対応も。あとがきの解説によると主人公の場合,左右の区別があいまいで文字が逆に見えたり,並びが入れ替わったり,方角がわからなくなってしまったりします。最終章では主人公の支援体制を紹介し,舞台となっている英国でDyslexiaが認知されてきていること,支援体制が整ってきていることを紹介しています。本書は日本ではまだあまり知られていないDyslexiaの認知を広めることも出版の目的なのでしょう。東京学芸大学教授の解説付です。この部分は教育従事者向け。 ピカソもダ・ヴィンチもアインシュタインもエジソンもDyslexiaだったらしいです。原著はこちら。
by ikumuw
| 2005-12-28 14:27
| books
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