四月ばーか
松久 淳 (著), 田中 渉 (著) あの天国の本屋の作者の小説です。主人公守山のマンションに友人今野と朋子が居候としてやってきて過ごす話。恋愛小説というわけではないが、それぞれキャラクターの濃い登場人物たちの恋愛に対する価値観やお互いの関係が相変わらずの読みやすい文体で描かれている。守山は売れっ子デザイナー。諸事情により一人で広いマンションに住んでいる。今野は美容師で髪を触ると年齢をはじめその人のいろんなことがわかる特殊能力を持っている。ちょっと変った性癖あり。朋子は突然帰国した海外を渡り歩いている女性。なんだか守山の恋愛感というか好みが自分と似てるなぁと思った。 本書は3話に分かれていて、メインの第1話は守山たちが一緒に住み始めて今野と朋子が出て行くまでの1ヶ月間の話。第2話は朋子が帰国して会いに来た人の視点から書かれた話。よく読むと第1話と人間関係が絡み合っている。第3話は第1話の後日談。第1話はストーリーで、第2話は本書のテーマが文章化されている。そして、第3話はオチ。っていう位置づけって感じかな。これが本書のちゃんと人間関係を把握するために2回読むことをおすすめします。 第2話冒頭より 『人と人が出会うということはね、出会ったという事実よりも、もっと深い意味がある』
by ikumuw
| 2006-01-24 18:27
| books
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