カテゴリ:books( 233 )

ゼロからトースターを作ってみた結果

ゼロからトースターを作ってみた結果 (新潮文庫)

トーマス トウェイツ/新潮社

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The Toaster Project: Or a Heroic Attempt to Build a Simple Electric Appliance from Scratch

Thomas Thwaites/Princeton Architectural Press

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英国Royal college of artの学生がゼロから,原料の精製からトースターを作ることにチャレンジしたという学位(修士?)研究に関する本。

安価なトースターを買ってきて分解して分析,同様のものを産業革命以前の方法で原料から作るという方針で,鉄や銅,プラスチックを精製したり,断熱材の材料を得るためにスコットランドへ行ったり。最後は時間切れか,電子レンジを使ったり,コインからニッケルを精製したり,はじめに決めたポリシーを破り始める。。。ものを作るということは大変労力がかかり,安価なトースターでさえ自分でゼロから作ることは難しいという教訓が得られる本です。量産品と一品モノは作り方を変えた方が良くて,ボディはプラスチックにこだわらず木や石から削り出せば良かったんじゃないかな。街中で手に入るものから材料を精製するとしても十分難しかったはず。部品を買っても良いとしても難しい。学生時代にこういうチャレンジをしていると,良いエンジニアになれるだろうなぁ。

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by ikumuw | 2018-07-06 22:41 | books | Comments(0)

すごいぞ! 身のまわりの表面科学 ツルツル、ピカピカ、ザラザラの不思議

すごいぞ! 身のまわりの表面科学 ツルツル、ピカピカ、ザラザラの不思議 (ブルーバックス)

日本表面科学会(編集)/講談社

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日本表面科学会が発刊したブルーバックス。同名の市民講座で同僚が講演するということで参加したところ,本書を頂きました。こういう取り組みは大事なのですが,著者が多いと一冊の中で文章のクオリティが大きくばらついてしまうので,少数精鋭でまとめた方が良いと思いました。専門語を使って専門的な説明をしてしまっている文章が散見されました。研究内容を一般人に簡略化して説明できることも研究者にとって必要な能力ですね。
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by ikumuw | 2018-04-01 10:27 | books | Comments(0)

田んぼが電池になる!

田んぼが電池になる!

橋本 和仁/ウェッジ

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東京大学教授 橋本和仁先生(現在,物質・材料研究機構理事長)が小学生にむけてエネルギーに関する最近の研究を紹介している著書です。

前半は光触媒を中心に有機物を分解する効果や超親水性を利用した事例紹介。汚れないトイレや空気浄化のように既に身近で利用されており,それがどのように実用化されていったかを解説しています。後半は太陽電池や燃料電池に関してタイトルのような田んぼを電池として使う驚きの研究。橋本先生が実際に利用することを想定して研究をされてきたことが感じられました。

日本は科学技術立国を目指しているわけで,このような一般の人にもわかる科学解説本は重要と思います。研究者本人が書くことに意義があるかはわかりませんが,いつかこのような一般向けの本も書いてみたいです。

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by ikumuw | 2018-03-28 00:37 | books | Comments(0)

できる研究者の論文生産術

できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか (KS科学一般書)

ポール.J・シルヴィア/講談社

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How to Write a Lot: A Practical Guide to Productive Academic Writing (Lifetools: Books for the General Public)

Paul J. Silvia/APA LifeTools

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米国の心理学者Prof. Paul J. Silviaの書いた学術文書をたくさん書くための指南書の翻訳本。

研究者は学術論文・著書・研究費申請書・プロジェクト報告書など,日常的にたくさんの学術文章を書く必要があります。私の実情としては仕事の30~40パーセントは書く作業になっています。仕事には締め切りがあるものとないものとあり,締め切りのあるものは締め切り近くまで練っておいて,直前に書くということがやられます。ときには簡単に書ける場合もありますが,たいていは難航して時間が予想以上に取られてしまい,結果的に他の仕事にも悪影響を及ぼします。締め切りのないものはいつまでたっても後回しになって,結局お蔵入りとなることも多い。。。これまで直前になると何とかできてきているので,直前になると馬力が出て何とか終わらせられると錯覚している研究者が多いと思います。

本書ではそんな悪癖とよくある言い訳を否定して,書くことを効果的に進めるための方法を提示しています。基本は文献調査や構想を考えることも含めて"論文創作作業を習慣化する"こと。毎日少しでも書く時間を設ける。目標を設定する。優先順位をつける。できたかどうかを記録する。同じ目的・悩みを持った同志とサポートグループをつくり支えあうことも勧めています。

後半には論文・著書の具体的な書き方についても触れていますが,前半の内容が特徴的で重要。短い本ですが大きな示唆がえられました。創作活動の習慣化は意識して時間をつくっているのですが,なかなか実行できていません。毎日の達成状況を記録・可視化することを取り入れたいと思います。

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by ikumuw | 2017-11-23 12:47 | books | Comments(0)

エンジニアが生き残るためのテクノロジーの授業


ITエンジニアにとって10年後も通用する本物の力が身につくという謳い文句の本著。ビジネスとIT,コンピュータ,プログラミング,ネットワーク,データベース,セキュリティ,人工知能の7章構成で,IT時代の常識を凝縮した一冊となっています。解説には図が多く使われており,イメージしやすくなっています。索引を使って専門用語の辞書としても使うこともできると思います。

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by ikumuw | 2017-09-24 16:13 | books | Comments(0)

ボノボとともに~密林の闇をこえて~

原題『Endangered』。絶滅危惧種(Endangered Species)である類人猿ボノボの子供オットーと米国から来た少女ソフィーの内戦中のコンゴを縦断するサバイバルアドベンチャー。
ソフィーとオットーの出会いから内戦勃発でボノボとの密林での生活,コンゴ川の船の旅,反乱兵との遭遇など,リアルな描写で実話なのではないかと思いながら読み進めました。本書に登場する内戦はフィクションですが,コンゴの実情を表した社会派ストーリーでもあります。秩序を失った内戦時のコンゴの人間社会と女性を中心とした穏やかなボノボの社会が対比されて,皮肉のように描かれています。オットーとソフィーの別れと再会のエンディングも感動的でした。

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by ikumuw | 2017-08-20 21:28 | books | Comments(0)

若き科学者へ

Advice to a young scientist (原著)
by Peter Brian Medwar, 鎮目恭夫(訳)

世界中の科学者に長年読まれている科学者への手引きであるMedwarの若き科学者へ(日本語訳)を読んでみました。Medwar先生はブラジル生まれで英国で活躍した大先生で1960年にはノーベル医学生理学賞を受賞しています。原著は1979年出版で当然ながら世界・学術界の状況は大きく変わっていますが,今でも通じる普遍的な記述が多分に含まれています。当時の英国における常識・教養を基に書かれているのでやや読みにくい部分もあります。内容は下記のような感じ。
  • 科学とは"解けるものを解く術"である
  • 科学者としての適正
  • 研究テーマの決め方,見つけ方
  • 研究の準備の仕方,進め方,まとめ方
  • 科学者の労働環境
  • 科学者として働くための心構え
10年前に読んでいたならいろいろと遠回りをせずに済んだかも。学生やポスドクに薦めます。

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by ikumuw | 2017-08-15 10:01 | books | Comments(0)

その科学が成功を決める

その科学が成功を決める (文春文庫)

リチャード ワイズマン/文藝春秋

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Dr. Richard Wiseman(著)
木本博江(訳)

「自己啓発って本当に効果があるのか?科学的にすぐに効果の出る方法は?」という友人の質問に心理学者がまじめに答えるという内容。超常現象を科学的に説明しようという本の著者であり,都市伝説的なものを自身の研究活動で実証したという内容が多く,興味深いです。この種の研究は多くの被験者のデータを取って統計処理というアプローチになるので,本質が見出されるかどうかは怪しいところですが,自身で検証していると説得力が違います。人差し指と薬指の長さの比で男性的か女性的かがわかるという話は初耳で面白かった。具体的な方法論も示されていて役に立ちます。だいたい全うなことを言っていると思います。少し考え方・見方を変えるだけで,人生が大きく変わってくることでしょう。

著者からの10のアドバイス(と私の解釈)
・感謝の気持ちを育てる(人は他人に奉仕したときにもっとも幸福感を感じるらしい)
・財布に赤ちゃんの写真を入れる(赤ちゃんの写真が入っていると財布を落としたときに戻ってくる確率が飛躍的に上がるらしい)
・キッチンに鏡を置く(鏡を見ることによって食欲に対する自制心を働かせる)
・職場に鉢植えを置く(緑は創造性を高める作用があるらしい)
・二の腕に軽くふれる(軽いスキンシップは好感度を高める)
・パートナーとの関係について本音を書き出す(互いのことを考える機会を作ることが大事)
・うそを見抜くときは目を閉じ、相手の言葉に耳を傾ける(うその影響は動作よりも言葉に現れやすい)
・子供をほめるときは、才能ではなく努力をほめる(結果よりも過程をほめることで進歩することへのモチベーションを育てる)
・成功した自分ではなく、前進する自分をイメージする(あるひとつの成功を目標にしてしまうとその先が続かない)
・自分が遺せるものについて考える(自分がどういう人間だったと後世に憶えられたいか)

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by ikumuw | 2017-04-17 08:49 | books | Comments(0)

ぼくとビル・ゲイツとマイクロソフト

ぼくとビル・ゲイツとマイクロソフト アイデア・マンの軌跡と夢

ポール・アレン / 講談社



マイクロソフトの創業者の一人ポールアレンの自伝です。原著タイトルは"Idea Man: A Memoir by the Co-Founder of Microsoft"。

高校生の頃,幸運にも計算機にアクセスできる環境にあり,そこで様々な基礎を学び,パソコンの普及前夜の世界状況の中,パソコン普及の鍵を握るソフトウェア開発にプログラマとして挑むマイクロソフト創業時がエキサイティングに描かれていたかと思うと,NBAやNFLのスポーツチーム,ジミ・ヘンドリクス博物館設立,スペースシップや脳神経DNAデータベースの開発など投資家としての活動を紹介しています。マイクロソフト勤務時に重い病気を患い,それが転機となって後半の人生となったようです。
欧米人と比べて東洋人はよく働くみたいな都市伝説がありますが,成功する人はハードワーカーであることを再認識しました。人物的にはとても共感ができてビル・ゲイツよりも良い人そうです。マイクロソフトに残っていたらもっとマイクロソフトは発展していたかも。
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by ikumuw | 2015-12-23 21:46 | books | Comments(2)

プロフェッショナルの条件

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))

P・F. ドラッカー / ダイヤモンド社



副題はじめて読むドラッカーということで読んでみました。著書の中から大事なところを抽出してあるだけあって,ものすごく内容が濃いですね。研究者として中堅くらいになって最近考えていることがかかれている感じでした。

おぼえがき
・成果をあげるには
1)ビジョンを持つ。努力を続けることこそ老いることなく成熟するコツである。
2)仕事において真摯さを重視する。誇りを持ち,完全を求める
3)日常生活の中に継続学習を組み込む
4)自らの仕事ぶりの評価を仕事そのものの中に組み込む
5)行動や意思決定がもたらすべきものについての期待をあらかじめ記録し,後日,実際の結果と比較する。
6)仕事や地位や任務が変わったときには新しい仕事が要求するものについて徹底的に考える。

・自らの強みを知る
1)強み,すなわち,成果を生み出すものに集中する。
2)強みをさらに伸ばす
3)無知の元凶ともいうべき知的な傲慢を正す。
4)自らの悪癖を改める。
5)人への対し方が悪く,みすみす成果をあげられなくすることを避ける
6)行っても成果のあがらないことは行わない。
7)努力しても並にしかなれない分野に無駄な時間を使わない。

・組織において成果をあげるためには働く者の価値観が組織の価値観になじまなければならない。

・あらゆるプロセスにおいて,最も欠乏した資源"時間”が,成果の限界を規定する。

・仕事の多くはたとえごくわずかの成果をあげるためであっても,まとまった時間を必要とする。こま切れでは,全く意味がない。

・高い生活水準は創造と変革の経済を前提としている。創造と変革には膨大な時間を要する。短時間のうちに考えたり,行ったりできるのは既に知っていることを考えるか,すでに行っていることを行うときだけである。

・奇跡は再現できない。天才になる方法は教えられない。

・イノベーションに成功する者は保守的である。彼らはリスク志向ではなく,機会志向である。

・何によって憶えられたいか
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by ikumuw | 2015-03-11 21:39 | books | Comments(0)